ボートトレーラー(Boat Trailer)とは、ボートを陸上で移動するための専用のトレーラーです。
ボートを陸から水面に移動したり、保管や輸送にも使用されます。
また、ボートトレーラーはボートを積載し、牽引される被牽引車になります。
その為、ナンバープレートが必要になります。自動車損害賠償任意保険(自賠責保険)の加入も義務付けられています。
また、エンジンは無く積載するための車両であり、法律では軽トレーラー、小型トレーラー、普通トレーラーに分類されます。
積載総重量・牽引時の全長、全幅、高さによって区分されます。
ボートトレーラーは構造変更をしない限りは船舶専用であり、車検証にも「ボートトレーラー」と記載されてます。
牽引車とトレーラーを連結した状態の全長が12m以下で、 車両総重量(積載含む)が750kg以下の1軸トレーラーは普通免許だけで牽引できます。 車両総重量が750kgを超える場合は、牽引免許が必要です。
ボートトレーラーを使った安全な走行は、トレーラーと積載物が適合しているかどうかが重要です。
重心を支えるべき場所より前後がずれた状態で積載した場合、大きな事故に繋がる可能性があります。
また、中心より左右にずれた状態で積載した場合には、横転など大事故に繋がる可能性があるので注意しましょう。
ボートトレーラーを選ぶ際はボートの重量に対応しているかどうかや、全長、幅なども考慮して正しいトレーラーを選びましょう。
ボートトレーラーに船を積載した状態で、牽引できるだけの耐久性が車両にあるのかどうか
車両に牽引するボートに応じたヒッチメンバーを取り付けなければいけません。
また無理な牽引は、車のボディの変形や故障、事故の原因となります。
積載するボートに対して、積載能力(サイズ・最大積載量・ブレーキ)が充分かどうか
また、ボートトレーラーの標準的な装備がきちんと機能しているかも重要です。
ボートトレーラーの総重量が一定以上の場合は、ブレーキを装備する必要があります。
また夜間や悪天候時の走行には灯火類が必要になります。
「最大積載量」に含まれるもの
不明な時は乾燥重量(船本体のみの重量)の20%を足して目安としましょう。
またサイズや形状も大切で、トレーラーの前輪と後輪の中心位置を軸として、
船のエンジン(重心)をその位置に合わせましょう。
重心が軸よりも前方にかかるとジャッキの破損や大きな事故につながります。
後方にかかるとウィリー状態になる危険性があります。
自宅等の敷地内に保管する場合に車庫証明が取れるかに加えて、安全面も考慮する
種類 | 長さ×幅×高さ(m) | 積載量 | ナンバー | 車検 | 管轄 | 車庫証明書 |
軽トレーラー | 3.4×1.48×2 | 350kg | 軽(黄) | 2年 | 軽自動車検査協会 | 人口30万人以上の自治体のみ必要 |
小型トレーラー | 4.7×1.7×2 | 2000kg | 普通(白) | 1年(新車2年) | 地方陸運局 | 必要 |
普通トレーラー | 12×2.5×3.8 | 車両総重量が3500kg以下 | 普通(白) | 1年(新車2年) | 地方陸運局 | 必要 |
普通ナンバー 小型ナンバー |
|
---|---|
軽ナンバー |
|
自賠責保険 | 自動車重量税 | 自動車税 | ナンバープレート交付料 | |
軽トレーラー | 5120円(25ヶ月) | 8200円(2年分) 貨物:6600円(2年分) |
約4000円(1年分) | 720円~940円 |
---|---|---|---|---|
小型トレーラー | 5120円(25ヶ月) | 5000円(1年分) | 5300円(1年分) | 720円~940円 |
普通トレーラー | 5120円(25ヶ月) | 5000(1年分) | 10200円(1年分) | 720円~940円 |
ボートトレーラーには、ボートを運搬する際に様々なメリットがあります。
以下にボートトレーラーを使用するメリットをいくつか挙げてみましょう。
ボートトレーラーを使用することで、ボートを陸から水面へ、または水面から陸上へ運搬することが可能になります。
遠方でのマリンスポーツや釣りなどが簡単にできます。
ボートを移動することがある場合、毎回船積みのサービスを利用するよりトレーラーでボートを運搬することで輸送のコストを削減できます。
またボートの保守・管理が自分でも可能になるためマリーナの駐艇料も削減が可能です。
ボートトレーラーによってボートが支えられ、損傷や汚れを防げます
ボートトレーラーを使用することで、ボートの使用場所も自由に選ぶことができます。
全国の湖や海でボート遊びを楽しむことが可能になります。
以下に、ボートトレーラーを使用する上でのデメリットもいくつか挙げてみましょう。
ボートトレーラーを運転するには、運転技術が求められます
ボートを牽引した状態での駐車やバックなど難しい運転にも対応しなければいけません。
ボートトレーラーは定期的なメンテナンスが必要です。
錆びや腐食の防止、タイヤの点検、ブレーキの動作確認などを定期的に行う必要があります。
また、トレーラーを保管する場所の確保も必要です。
当たり前ですが、ボートトレーラーを購入する必要があります。
また本体の価格だけでなく、保険や登録、メンテナンスの費用などもかかることを理解しておきましょう。
これらのデメリットを理解した上で、自分のニーズに合ったボートトレーラーの利用を検討しましょう。